効率化をするべき場所は、たった一つ

仕事の流れが遅い場合は、効率化を図らなければなりません。しかし、どんなに作業を効率化しても、全体として見たときには、全く効率が上がっていない、ということが起こりえます。

そのような場合は、間違った場所を効率化していることが考えられます。実は、全体の効率化を図る場合、効率化をするべき場所は、たった一箇所だけなのです。その一箇所とは、作業の進行が一番遅い部分(ボトルネック)です。ボトルネック以外の部分を効率化したとしても、その改善は、全体の効率を上げることはなく、錯覚として終わってしまいます。それは、なぜなのでしょうか。

ボトルネックより前の部分を改善しても、その改善で、ボトルネックまで仕事を運ぶのは早くなりますが、ボトルネックは、すでに運ばれてきている仕事を処理するので精一杯で、流れてきた仕事を処理することができません。つまり、流れてきた仕事は、ボトルネックの前で山積みになってしまうだけなのです。そのため、ボトルネックより前の部分を改善しても、全体の作業の効率を上げることはできません。

同じように、ボトルネックより後の部分を改善しても、ボトルネックから仕事が流れてこないため、全体の作業の効率を上げることはできません。

このように、ボトルネックの前や後を改善しても、その改善は、錯覚で終わってしまいます。そのため、作業の効率化を図る際には、やみくもに効率を改善しようとするのではなく、まず、ボトルネックを正確に見つけ出すことが重要になります。

ボトルネックは、作業の工程であるとは限りません。人物など、直接の工程ではないものが、ボトルネックになる場合もあります。

例えば、『The DevOps 逆転だ!』という小説の中で、ブレントという、仕事のできる運営が出てきます。彼は、仕事ができるので、様々なシステムの運営を任されています。故に、彼がいないと進行しないプロジェクトが多く、彼は、組織のボトルネックとなってしまいます。その小説の中では、まず、ブレントを大切なプロジェクトだけに集中させ、システムを他の人員でも運営できるようにすることによって、プロジェクトから、「ブレント」というボトルネックをなくすことに成功しています。

作業の効率化を図る際、効率化をするべき場所は、ボトルネックだけです。ボトルネックより前の部分を改善しても、ボトルネックで仕事が積み上がるだけで、全体の効率は上がりません。また、ボトルネックより後の部分を改善しても、ボトルネックから仕事が流れてこないため、全体の効率は上がりません。ボトルネックが改善されて、初めて、全体の効率が上がります。そのため、作業の効率化を図る際には、まず、ボトルネックを正確に見つけ出すことが重要になります。

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Shogo Wada

楽しさと実用性の両立が好き。プログラマー。